東北支援 ふれあいサッカー 球蹴りやろう! 活動報告

2012.12.18球蹴りやろう! Vol.3 in 気仙沼 2012.11.17

【 つながり 】

5月に vol.2 を宮城県・石巻市にて行い、程なくして vol.3 は動きだしました。

「どこで球蹴りするか」が最初の議題。
さまざまな意見が出ましたが、なによりも『つながり』を大切にしたいという思いが強く、vol.1 で訪れた気仙沼市での開催に決まりました。

会議では前回までの踏襲だけではなく、改めてどんなことをすれば一緒に笑い合えるかを中心に話し合っていきます。三回目の今回はテーマを「運動会」にしました。前回まではイベント後半に行うゲームのみで順位をつけていましたが、今回は前半時からチーム対抗のメニューを考えました。メニューの内容は子供同士だけでなく、保護者の方達とも一緒に遊べるように心がけました。

そして今回、TTT 初となる KIT(T)さん との共催という形になりました。 KIT(T)さん は一回目、二回目とご協力頂いた IVY気仙沼、IVY石巻事務所 のメンバーを含む現地の人達が中心の団体です。
現地でのボランティア(イベント)のコーディネートや被災地の抱える問題解決を「地元の人間」の目線で取り組んでいます。そんな彼らとつながり、イベントを共に創るという事は TTT にとって非常に心強いことでした。

イベント当日のことを中心として話し合い諸々の準備をこなしている内に、刻々とイベントの日時が近づいてきます。準備段階では毎回焦りや不安を感じますが、何より楽しみな気持ちが一番でした。

イベントの約1ヶ月前には、現地でも綿密な打ち合わせをします

イベントの約1ヶ月前には、現地でも綿密な打ち合わせをします

―そして11月16日(金)深夜、新宿を出発。
進むにつれ寒さが厳しくなっていくことに、現地に近づいていることを実感します。
車内も段々静かになっていき、明日のためにみんな眠りにつきました。

【 十ヶ月 】

ー翌11月17日6時過ぎに南三陸町を通過。

球蹴りやろうvol.1で宮城県・気仙沼市を訪れたのは十ヶ月前。頬にあたる風が冷たく、寒さが凍てつく1月のことでした。初めて訪れた気仙沼の状況に、ただただ呆然としてしまい目の前に広がる光景を受け入れるのに時間を要した事を思い出しました。

十ヶ月ぶりに訪れる宮城県は、がれきの量は確実に減っており工事用のトラックや測量士の方を多く見かけました。
その一面の更地に思うことは復興にむけて少しずつ進んでいる事は確かだけど、十ヶ月を経て「まだ」この状況なのかということでした。
道路沿いのガソリンスタンドで見かけた「がんばっぺ!」とペンキで書かれた看板に、背中を押され気仙沼へ入ります。

気仙沼

気仙沼

気仙沼の様子

今回の会場は気仙沼市本吉体育館です。
8時過ぎに到着し、KIT(T) のメンバーであり前回 vol.2 でお世話になった末永さんと合流、そして同じく KIT(T) のメンバーであり前々回 vol.1 でお世話になった Tree Seed 代表の斎藤さんをはじめ皆さんも集まり、久々の再会にこれまでには無い安心を感じました。
さあ、ついに「球蹴りやろう!vol.3」本番当日です。

「今日一日楽しみましょう!」

【 イベント 】

時計は9時をさします。
今回イベント前には、KIT(T)さんによる「イワシのすり身汁」が振舞われ、また東北ちくちくプロジェクトさんのワークショップ、大きなしゃぼん玉作りなどお楽しみが満載です。
顔合わせを終えると、それぞれの持ち場に散らばり準備などであっという間に午前中が過ぎます。
イワシのすり身汁には参加者もほっこり。スタッフも昼のお弁当と一緒にいただきました。あたたかいすり身汁はおなかを満たしてくれただけではなく、イベント前の緊張している心もほぐしてくれました。

KIT(T)さんによる「イワシのすり身汁」

KIT(T)さん による「イワシのすり身汁」

時計東北ちくちくプロジェクトでは、出来上がっていく作品に女の子の参加者の「可愛い」という言葉が飛び交っていました。

東北ちくちくプロジェクトは羊毛フェルトでかわいい小物を作ります

「東北ちくちくプロジェクト」は羊毛フェルトでかわいい小物を作ります

シャボン玉では子供達が出来たそばから割ってしまうのでなかなか大きなシャボン玉が出来ませんでした(笑)

大きなシャボン玉にびっくり

大きなシャボン玉にびっくり

そして12時50分。TTTスタッフは再集合し、イベント前に円陣です。

「スマイル!オー!」

【 本番 】

いよいよ、お出迎えの時間です。
時刻は13時。イベントの受付が始まりました。
事前にチーム分けをしており、参加者には名札つきのビブスを渡します。
体育館の中では、開始までスタッフと一緒にボールを蹴ってる子もいました。
徐々に人が増えていき、はじめは様子を見ていた子供達も自然と輪の中にはいり、大人達もわくわくしてきました。

受付開始!名前付きのビブスをもらいます

受付開始!名前付きのビブスをもらいます

13時40分。「球蹴りやろうvol.3」がスタートです。
進行役の「集まれー!」の掛け声とともに同じ色のビブスをきたスタッフの元へ集合します。スタッフがチームキャプテン。そこに集まった同じ色のビブスを着ているメンバーがチームメイトです。

今回はなんといきなりボールプレゼント!
名前をキャプテンに書いてもらって、自分のものというのが嬉しいのでしょう。ボールを大事そうに抱える子供達の姿に自然と周りが笑顔になります。

プレゼントのボールに名前を書きます。

プレゼントのボールに名前を書きます

ボールを一旦集め、まずは準備体操をしてからジョギングや横ステップ(低学年チームでは、カニさん歩きと大盛り上がり)、後ろスキップなどで身体を暖めます。

そして今回も伝統(?)の手つなぎ鬼ごっこ(氷鬼)です。
ここまで周りで観戦していた保護者さんにも参加を促して大人数で鬼に対抗します。
逃げながら自然と声が出て、つかまった友達をタッチして助け、さっきまで少し肌寒かった体育館は一気ににぎやかになりました。鬼から逃げ切って子どもがキャッキャッしている横で、鬼や大人はゼェゼェと息切れ状態に。

着ぐるみのヘンテコな鬼たちが登場

着ぐるみのヘンテコな鬼たちが登場

そこに間髪入れずに2回戦目を告げるアナウンスです。ステージ上には覆面や着ぐるみの鬼が出てきました。幼稚園児の女の子はスタッフに抱きついて、今にも涙がこぼれてしまいそうになっていました。それくらい怖かったみたいです。
そんな鬼が追いかけてくるから、逃げるのも必死です。
鬼ごっこで緊張もほぐれ、再びキャプテンのところにチームメイトが集合します。

恒例の手つなぎ鬼ごっこ

恒例の手つなぎ鬼ごっこ

ここからが本番のプログラムスタートです。
まずは「ボール運びリレー」。
最初は大人と子どもでペアになり、ドリブルリレーです。高学年は1ペアにボール2つ、低学年・幼稚園児は1ペアにボール1つで行います。
次は新聞紙の上にボールをのせ、ペアで呼吸を合わせてボールを落とさないよう慎重に運びます。このときに、仲間同士で「がんばれー!」「大丈夫だよ!」と声を掛け合い、自然とチームになっていきます。

ボール運びリレー

ボール運びリレー

次に「シュート練習&競争」です。
まずはポストシュートの練習です。ボールを初めて蹴る子には難しかったようでしたが、みんな一生懸命ゴールめがけて足を振り抜きます。
シュート競争は、障害物を走り抜けてきたところにキャプテンから出されたボールをシュートし、時間内でのゴール数を競うというもの。低学年・幼稚園児は障害物を予想外の抜け方をしてスタッフを楽しませてくれました。

走って、蹴って、声を出して、ここでちょっと長めの休憩をはさみました。

シュート練習 みんななかなか上手です

シュート練習

休憩後は「リフティングパフォーマンス&チャレンジタイム」です。
ここでは元プロのスタッフ、高学年の男の子3人とスタッフ2人の計6人で輪になり、リフティングでつなぎました。
ときおり元プロが華麗なテクニックを披露。
そしてサッカー未経験のスタッフ2人が、この晴れ舞台のために1ヶ月特訓をした技を披露しました。果たして技と呼べるものであったかは、見ていた子どもたちに委ねたいと思います。ただひとつ「練習すれば出来るようになる!」という気持ちになってくれたら嬉しいです。

パフォーマンスを終えると、今度はチャレンジタイム。子供達はスタッフからボールを足首の上や頭にのせるコツや、他にも様々な技を教えてもらったりと楽しんでチャレンジしていました。

リフティング教室 みんなでチャレンジ / メンバーがテクニックを披露

リフティング教室 みんなでチャレンジ / メンバーがテクニックを披露

さあ、残すメニューは「ゲーム(試合)」です。
みんなとても楽しそうにボールを追いかけていました。少しでも経験のある子はどんどん攻めて、初めてボールに触れる子は一生懸命守って、いろいろなチームの形がありました。
ゲーム中どうすれば良いのかわからなかった子も待っている間のキックターゲットや広場といった「遊び場」で、楽しんでボールと触れ合っていました。
そうこうしている内にあっという間にゲームはすべて終わりました。
ボールを夢中で追いかけていると、時間が経つのを忘れてしまうのは大人も子どもも変わらないですね。子どもの「もう終わりなの?」という問いかけに、スタッフも同じ気持ちでした。

最後はみんなでフットサルのゲーム

最後はみんなでフットサルのゲーム

最後はステージ前に集合し、順位発表。そして景品の贈呈です。
一位になったチームは本当に嬉しそうに、逃したチームはとても悔しそうにしていました。
景品はお菓子の詰め合わせです。たくさんの種類のお菓子が入っていましたが、順位によって組合せが違うことに気がついた子はいたでしょうか。
進行役の「楽しかったかなー?」の問いかけに「楽しかったー!」と言ってもらえて、スタッフ一同ホッとしました。

順位発表で大喜び

順位発表で大喜び

エントランスではスタッフみんなでお見送り。ここではサッカーボールにスタッフのサインを求める子もいれば、鬼役の宇宙人と遊んでいる子もいたりと、別れを惜しむように残りの時間を過ごしていました。

【 つなげる 】

靴を履いて帰る支度をしていた子に「忘れ物しないようにね~」と言うと、「うん。お姉ちゃんまた一緒に遊ぼうね!」という嬉しい言葉に目頭が熱くなりました。
「またね!」と約束して、最後の参加者が帰っていく背中を見送りました。

お世話になった体育館をきれいに片付けて、一行はお風呂へ。
気仙沼温泉の泉質は三陸海岸随一の高濃度の塩化物泉ということで、とてもしょっぱかったです。関節痛、筋肉痛、神経痛、疲労回復といった効能がありイベント後にはピッタリでした。
その後は、共催した KIT(T) の方々と懇親会。
KIT(T) の皆さんのおもてなしに胸を熱くし(どんなおもてなしかは秘密です)、美味しい料理に話もお酒もすすみました。初参加のメンバーもいましたが、イベントを終えた安堵感に包まれみんな笑顔の夜でした。

帰り道、夜空を見上げると東京では見る事の出来ない無数の星がありました。
KIT(T) のメンバーの方に「街なかの此処よりも、もっとたくさん星が見られる場所があるよ。」と聞いて、「次回はそこに行きたいね。」と自然にでた「次回」という言葉。子どもたちとの「またね!」と共につなげることの大切さを感じました。

【 遊び場 】

今回のvol .3を開催するにあたり、多くの方々からたくさんのご支援を頂きました。
私たちも皆様からの暖かいご支援があるからこそ、このような活動を行えるということを強く自覚し、皆様の気持ちも一緒に気仙沼に届けました。
皆様のご賛同・ご支援に、一同心より感謝申し上げます。

東京に戻ってきてから、数日後電話アンケートを行いました。
イベントの感想を聞いたところ、「帰りの車の中でずっとイベントの話をしていたんですよ」「ボールを頭の上に乗せて、リフティングの練習してます」「帰ってからパパに自慢してました」など多くの話を聞かせていただきました。
その中で、「遊び場の現状」についてお伺いすると、学校の校庭や大きな公園には仮設住宅があり、自由に走り回るような場所はやはり少ないようです。
貴重なご感想やご意見を今後の活動に繋げていきたいと考えております。

今年1年間、活動を行っていく中で “この活動はボランティアなのか?” と考えたことがありました。ボランティアというとなんだかかしこまった感じがして、しっくりしませんでした。
『一緒に遊ぶ』を心から楽しむ ことがもっとも合うように思えました。
3回目になり、1回目と同じ気仙沼市を訪れたことでー「つなげる」ー続けていくことの意味を実感しました。

私たちは「遊び場をつくる」ことを目標に活動しています。
たった1日の短い時間であるかもしれませんが、「遊び場を作り、一緒に楽しむ」ことを今後も続けていきたいと思います。
私どもの活動にご賛同いただける方は、ご支援・ご協力を何卒宜しくお願い申し上げます。

文 こいぬま 

—————— special thanks ——————

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